彼といるだけで幸せ、という極めてシンプルな恋愛

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大学卒業後、大手アパレル商社に就職し、MDの仕事に疲れ切って33歳で結婚・退職しました。

20代は大学生時代からのお付き合いの彼、職場不倫、一晩だけの人、もぅやりたい放題でした。

一人暮らしをしていたから、という自由もあったけれども華やかな職場で仕事だったからこそいつでも刺激が欲しかったんです。

彼と結婚する決め手は「当たり障りのない優しさ」が良かったからです。

それこそ20代は「刺激」という海をずっと泳いでいたから、精神的に疲れてしまったんです。

子どもは好きじゃない方だったけど、できたら欲しいなと思っていました。

何もない贅沢

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主人は地味だけどちょっと遊びたい人で、理学療法士という仕事に向いていました。

私は専業主婦になって「何もない贅沢」を満喫していたけれども、この「安定=退屈」という構造に1年も経たずに気づいてしまいました。

仕事を再開せずにはいられなかった

社会と繋がりがなくなったような気になって、彼の何の根拠もない優しさをうっとおしく感じる自分が嫌になって、仕事を再開せずにはいられなかった。

営業事務でパートに

前職の会社は大手だったので復帰するにもポストがなく、元役員さんが立ちあげたアパレル商社に営業事務でパートに出ることにしました。

そこからは水を得た魚のように、事務ながら商談にも入るようになり、交渉ポストをもらい、もぅ家庭には戻れない自分がいました。

子供を持つタイムリミットと仕事でしか得られない充実感

子どもを持つタイムリミットと仕事でしか得られない充実感を天秤にかけたら、後者を選んでしまった。

優しい主人は「好きなようにしたらいいよ」と言ってくれたけれど、ベクトルが違う方向に向かって進んでいることをわかっていました。

その時、何が嫌だったのかわからないけれども、とにかく一人に戻りたかった。

2年かけて離婚

私が家を出る形で別居をし、2年かけて離婚しました。

慰謝料が発生しなかったのは彼の優しさだと思ってます。

一回り年上の人に惹かれるように

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そうしているうちに仕事つながりで、一回り年上の人に惹かれるようになりました。

でもアラフォーの恋愛ってすごく難しい

同世代は結婚しているし、シングルでも必ず若い女のコがそばにいる。

絶望感と見栄と本音

残りの人生の伴侶を探すのってゲレンデに落とした見えない指輪を探すような絶望感が伴うんです。

「私、一人が楽だから。」という見栄と本音が重なった一言が口癖になりました。

でも、何回か海外出張を一緒にこなすようになり、自然と年末年始などの長期休暇の予定を話し合うようになり、お互いを「最後の伴侶」として意識し始めました。

彼さえ居てくれたらいい

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あれだけ人と暮らすことが嫌、言い訳もするし、見栄も張る私が「彼さえ居てくれたらいい」と言えるようになったのは、仕事には一切の妥協をしなかったこととアラフォーで力を抜く術を身に付けたからだと思います。

誰かに守ってもらうという受け身で生きていくのもいいと思います。

最後で相手に頼ればいいと思えるのはすごく幸せ

どこかで最後に相手に頼ればいいと思えるのはすごく幸せだと思う。

でも私には長いこと出来なかった。

仕事という1点だけは頭を下げて全力を尽くし、野心も持って能動的に取り組んできた。

この積み重ねで相手に心を許すという境地に至ることができたんだと思います。

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